2016年からVR業界が盛り上がり始めました。これからはビジネスや社会システム、生活にもVR等の技術が入り込んでくると思います。なので、今回は用語のわかりやすい解説と現在、そしてこれからどうなっていくのかをまとめました!
ぜひ最後まで見ていってください(^_^)
【VRとは】
VR(Virtual Reality)は仮想現実という意味を持っています。現実世界が100%バーチャルな世界になる機械(技術)です。つまり、非現実な世界を360度体験することができます。その起源は1940年代にも遡り、Sawyer's社によって開発されたView-MasterがVRの起源(おそらく)です。
View-MasterはView-Master-Reel(薄い厚紙のディスク)を使うことで3D写真を見ることができます。大人向けの教育ツールとして販売されView-Master1億台、View-Master-Reelは15億本売れたと言われています。その後、子供用の玩具として購入されるようになりました。
View-Master-Reel。一枚で画像は7枚まで見ることができた。
【VRの今】
今日、流行しているVRは以下が挙げられます。
・Google Cardboard
最も安価なHMD(ヘッドマウントディスプレイ:頭に装着するディスプレイの総称)です。本体はダンボールで作られており、中にレンズが搭載されています。レンズの反対側にスマホを入れることでVR体験が可能になります。一部のYoutubeの動画などを360度見渡すことができます。専用アプリは一応あるが、そこまで流行っていません。また、性能はそこまで高くなく現実の光が漏れ入るため仮想現実への没流感は小さく感じます。市場で販売されている数千円のVRとほとんど変わらないため、ざっとのVR体験をしたい人にはお勧めできるが、正直なところこれがVRだと思わないで欲しいところです。
・Gear VR
SAMSUNG製のスマホGalaxy S6/S6 Edgeにのみ対応している(アダプタに接続し、型がぴったりハマる設計になっている)ためGear VRとの相性が良く、専用アプリなどがいくつも存在します。高品質なVRが体験でき、Gear VR本体のみの購入でも一万円弱くらいします。2016年にGalaxy Note 7にも対応したGear VRがマイナーリリースされました。
・PlayStation VR
SONYが販売した今、最も有名なVRの一つです。現時点でサマーレッスンやバイオハザード7など、数々の名作ゲームを排出しています。スマホを使わないVR-HMDの相場が15万円前後だった中で、PlayStation VRは破格な値段(税抜き約五万円)での販売となり、発売当初は売り切れ続出でした。
海中でサメに襲われるVRゲームの様子。かなり怖い↑
しかし、本体が少し重いため長時間のゲームプレイは首が痛くなると言うデメリットがあり、『一度体験すればもう十分かな』という感想の人が多く、発売当初のような人気は今はないように思えます。
・HTC-Vive
本体に32のヘッドセンサを搭載したPCVR-HMDです。部屋にセンサを置くことで、無線でのVR体験が可能になりました。PlayStation VRはVRヘッドセットとプロセッサーユニットを有線で繋ぐため、ケーブルの混線の危惧を回避できないが、Viveにはその心配がありません。しかし、センサを設置する関係上、最小で2m×1.5mのスペースが必要になります。また、推奨されている広さは3.5m×3.5m(正確には対角最大5mのエリア)なので、部屋が広いことが前提になります。Steam内の専用ゲームをプレイすることができます。
Viveよりも安価なPCVR-HMDで、コントローラを使うことで実際に物を掴んだかのように感じます。Viveほど部屋が広い必要がなく、Riftヘッドセットに埋め込まれた赤外線LEDをトラッキングするセンサがあります。Steam内の専用ゲームをプレイすることができます。
【これからのVR】
将来的にVRは色々な生活に入り込んできます。例えば教習所です。車に乗らなくてもVRにて乗車経験を積むことができます。これにより車を整備するコストを減らすことができ、自宅での講習も可能になります。また、VRに防水機能が搭載されれば家のお風呂で露天風呂を味わうことができるのではないかとワクワクしています。
【ARとは】
AR(Augmented Reality)は拡張現実という意味を持っています。現実世界をベースにして、バーチャルな情報を付与するといったものです。画像は机の上にあるコードを読み込んで3D映像を表示させています。
↑建築のデザイン(CAD)をわかりやすく専門分野外の人に共有することができます。
これを応用することで現実世界にあらゆる情報を付与することが出来ます。現実世界にテレビが備わったようなイメージです。
【ARの今】
ARの例として最も有名なものはポケモンGOでしょう。 現実世界にリンクしたマップ情報の中でポケモンが姿を表すので、それを捕まえ育成するゲームです。現実世界を背景にポケモンがあたかもそこにいるかのように配置するのがARの技術ならではのことだと思います。
また、この間まで賑わっていたものがGoogleの自動翻訳のARモードこと『Word Lens』です。カメラで読み込んだ文字情報を自動で翻訳してくれるという機能です。
【これからのAR】
VRとの大きな違いは現実世界の情報が基盤となっていることです。そのため、現実での生活を豊かにしてくれるように働くと思います。ARとしてこれからどうなるか、というよりMRとしてどうなるか(詳細は後ほど)を述べるので、具体的な話はそこでしたいと思います。 ざっとまとめるとARの導入により、これから人々の生活手段を多様にし、そういった意味で快適になると思います。
【MRとは】
MR(Mixed reality)は複合現実という意味を持っています。ARの広い意味にあたり、MRの方ができることが多いです。ARの機能は現実世界を基にして拡張世界が作られています。そして、その拡張世界が現実世界に向けて情報の付与(提供)を行うテレビのようなものです。一方、MRは現実世界から拡張世界へ情報のインプットを行い、拡張世界から現実世界へアウトプットするような形態全体を指します。これが複合現実です。現実世界にパソコンが備わったようなイメージです。今までスマホやタブレット、PCを使ってしてきた作業を現実の空間内で行うことができるようになります。
【MRの今】
MR技術はMicrosoftが中心に開発を進めています。また、ソフトバンクグループも開発を進めているとのことです。Microsoftは既に『Microsoft HoloLens』を販売しています。主なスペックは以下の通りです。
その価格はなんと税込¥333,800。たっけえよ!でも面白そう!!死ぬまでに一度は体験してみたいですね!
【これからのMR】
MRは今後、私たちの生活に溶け込んでいきます。スマホが私たちの生活に欠かせないものになったようにMRが生活の一部として溶け込んでいくと思います。まるでSF映画みたいですね!
MR技術の今後の課題は3つだと思います。
1. スペック強化
HoloLensは現代の素晴らしい技術であることは疑いないのですが、実用化に向けてはまだまだ程遠いスペックです。スマホ並のユーザーが快適に使えるスペックは最低限欲しいところです。
2. 軽量化
生活に溶け込んでいくには持ち運びが条件として考えられます。頭に装着し、無理なく生活するにはより一層の軽量化が求められます。
3. 防水
MR機器を常に装着するとなると、防水機能は(スマホが必ずしも防水ではないので必須ではありませんが)あると嬉しいポイントです。今までパソコンは外で使うことが前提ではなかったので、防水機能など開発にあたって視野に入れる必要はありませんでした。しかし、MR機器はそのパソコンを外で使うと言っているようなものです。また、MR技術はスマホやパソコンに代わる製品になると思います。なので、防水機能はあると嬉しいです。
これらをまとめると、MR技術はメガネに付随していくように思えます。メガネのレンズを通して現実の空間内でPCやスマホを質量無しに使用することができます。もちろん高価な製品になると思うので、落下防止機能や身に付けたくなるようなデザインも開発にあたって今後の課題になると思います。
【SRとは】
SR(Substitutional Reality)は代替現実という意味を持っています。現実と過去を混ぜ込んだものになります。過去の動画をまるで今見ているかのように見せる技術です。この動画を見ればイメージしやすいかと思います。
【SRの今】
技術的にはVR技術の応用です。ハード、ソフト面でVRよりも技術は高等ではありませんが、使い方を変えることでVRとは違う目的を見出しました。現段階では、HMDをつけている人が過去の撮影動画と同じ場所にいなければならないという大きなデメリットがあり、実用化は難しいです。しかし、過去を現実と錯乱させることができ、一種のタイムマシーン機能とも言えます。今日、製品化されているSRはなく、数々の研究所が独自に開発している状態です。なので、一般販売される予定もないようです。マイナーですしね。
【これからのSR】
過去のトラウマを克服するための心療法で使われるようになると思います。さらにはメタ認知機能や精神障害の研究に応用できるようになります。また、防犯カメラに応用することで犯罪時の様子をより鮮明に記録することができるようになると思います。
いかがだったでしょうか?これらのHMDの技術は生活だけではなく、ビジネスにおいてもまだまだ市場は拡大していきます。そのため、これから移りゆく社会の中でこの記事での知識は押さえておきたいところですね!
では。